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2007年6月24日 (日)

水滸伝(13)白虎の章/北方謙三(単行本)。

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12巻から、ちょっと間が空いた。13巻。


水滸伝〈13〉白虎の章


この巻の最大の盛り上がりは、朱仝。

相方・雷横の死が壮絶でしたが、

朱仝もそれに負けじと奮迅。

皮膚の下がザワザワするような闘いでした。


以下、ネタバレメモ。


巻頭は、阮小二

水上の戦に備えて造船技術を磨いております。


官軍では、聞煥章が、

今年は、勝ちに転じる時。

今年じゅうに、双頭山を殲滅させよ。とやる気。

董万を見出し、北京大名府の将軍に抜擢。

呂牛には、宋太公(宋江の父)をさらってくるよう指示。

「志を貫くことは、父子の情をずたずたにすることか。

 それは面白いな」

と、呂牛。絵に描いた悪役ぶり。


その宋太公のもとには、武松、李逵のいつものコンビ。

宋太公の心はかたくな。

自分を甘えさせたくない。と言う。

「わしは、息子たちに好きなことをやってみろ、と言ったのだ。

 そして、存分にやりたいことをやっている。

 それで、わしは満足すべきなのだ」

と、土と生き、土に還る人生。


流花寨では、初の水上戦が行われるも、

速さと機敏さに勝る梁山泊軍があっさりと勝利。

阮小二は、逃げ遅れた趙林という子供を引き取ることに。

生き別れた息子と同じくらいの年ごろ。って、息子やろ、趙林。


場所は変わって、

解珍との旅から帰ってきた楊春が変わった。

「ひとりだ、ということを教えてやった」と解珍が言う。

二竜山で、上級将校として配置されます。

秦明の二竜山は、解珍を軍師に、郝思文を副官に。

黄信が双頭山へ行き、その後釜に楊春が入ったかたち。


梁山泊の本隊は、

呼延灼、穆弘、董平、関勝の四隊が各三千。

徐寧が槍騎兵の調練担当。

楽和、彭玘、項充、郭盛が、各隊の副官という布陣。

だいぶ変わってきた。


秦明のところには、秦容という男の子が生まれました。

しかし、この物語。

幸せが不幸のはじまりなので、恐ろしいかも。


と、梁山泊の陣営がまとまりつつある頃、

官軍の一斉攻撃がはじまります。


流花寨に向けて、趙安の三万、宿元景の三万。


対する梁山泊は、総指揮呼延灼で、流花寨の防衛。

緒戦は、梁山泊軍が、まだ経験の浅い趙安を翻弄。

その後、両軍は、膠着状態に。


ところが、官軍の狙いは、流花寨ではなく、双頭山。


気づいた時には、

董万の北京大名府から二万の大軍が双頭山に。

北京大名府を空にしての、一斉攻撃。

絵を描いたのは袁明。思い切った作戦。


いきなり現れた北からの大軍に、

双頭山の軍営は壊滅。

春風山に逃げ込んだのは朱仝、単廷珪、宗清。

三千五百いた兵はすでに三百。

秋風山には、李忠、鮑旭、孫立など千名。

三万の軍に囲まれ、絶体絶命の危機に陥る双頭山。

用心深い董万の前、次々に仕掛けが破られます。


秋風山の李忠もなすすべなし。

危機のなか、鮑旭に、指揮官としての才能が開花しつつある。


朱仝は、百騎を引き連れ、

指揮官を打つことだけを目指して、

果敢に攻めかけます。

従うのは単廷珪。


報告を受けた秦明。

命令を待たず、即座に六百の騎馬で双頭山に向かう。


官軍の狙いを見抜けなかった呉用に厳しい目が。

呉用の視野が狭くなっている?

李俊をはじめ、現場の将軍から、責められる呉用。


陥落目前の双頭山。

しかし、朱仝が鬼神の働き。

それを見た、李忠も秋風山から百二十騎で進発。

攻めて反転するところ、

李忠の眼に入った敵本陣の旗。

李忠は、一騎で本陣へ。

そのまま、馬軍の中に消え、

再び現れることがなかった李忠。

その戦いぶりを見た朱仝。

「俺の副官だな。まさしく俺の副官だ」


李忠、朱仝の寡兵ながら強烈な攻撃に苛立つ董万。

そこに、秦明の六百が到着。しかし、いまだ多勢に無勢。


朱仝は、なおも闘い続ける。攻撃と反転の繰り返し。

その脳裏にあるのは、雷横の姿。

死んだ者のためにも、自分は闘い続けるしかない。

闘っているぞ、俺は。雷横、俺を見ているか。

死亡フラグたちまくり。

もはや、全軍で六人。


そこに駆け付けたのは二百騎の林冲。

その到着とともに、撤退する官軍。


その直後、林冲と秦明が見た光景。

敵がいなくなった軍営の焼跡。

一騎がぽつりと立っていた。そばには歩兵が二人。

朱仝の眼には炎があった。

傍らの林冲に朱仝が言う。

「おまえにだけは、謝らなければならん。

 俺は、おまえより先に死ぬ。悪く思うな」

「いいさ、闘い抜いた」

「さらば」

眼にあった炎が、吹き消したように消えた。


朱仝もかっこよすぎる。。。


隊長のためにと、勝鬨をあげたのは鮑旭。


双頭山の陥落は、まぬがれたものの、

本隊と官軍の膠着状態は続いている。


呼延灼たちも撤退を決めるが、

容易に撤退をさせてくれる相手ではなく、

敵が動いたところ、攻めかけておいての撤退。

殿軍となったのは、項充、彭玘、郭盛。

彭玘は、項充、郭盛たちを逃がした後、

二百で敵の中に突っ込んでいく。

自らを犠牲に被害を最小限にとどめること。

そして、それが彭玘の死場所。


この戦で、呉用と現場の食い違いが露呈。

断を下すのは宋江。

「私が軍師として適任ではない、ということですか」と聞く呉用に、

「そうだ」と言い放つ宋江。

本隊の軍師として宣賛の起用を決定。

晁蓋の死後、軍師の役も担っていた呉用。

やや肩の荷が下りたか。


呼延灼。

韓滔に続き、古い友人である彭玘を失う。

韓滔が死んだ時と同様に、朱富の店に集う。

今回は、項充を前に酒を飲む。

韓滔が死んだ時、彭玘が憎まれ口を聞いて、涙を止めてくれた。

しかし、その彭玘の死。泣くしかない呼延灼。


項充の役割がだんだんと大きくなってきた。

千五百を率い、水軍の調練をすることに。

水陸両面での指揮官として期待される。


宋太公

「私は、許されるべきではない。

 こうして生きているのが、許されるべきではないのだ」

かたくなな心が、李逵の人柄でほぐれていく。

武松、李逵の活躍で、青蓮寺に誘拐されることもなく、

やすらかに最期の時をむかえる。


流花寨。

花栄の軍師として朱武。副官に孔明。

他に、欧鵬、呂方、陶宋旺、魏定国。兵站に曹正、李立。


双頭山には、三千の軍で董万が入り、

鮑旭、孫立、樂和などが従う。


公孫勝、樊瑞らは、青蓮寺の袁明、李富、聞煥章の暗殺を狙う。


禁軍の童貫。いまだ動かず。

「私は生きていると思いたい。

 その思いを、全身で感じたい。

 つまらぬことで、惑わされたくもないのだ。

 私を圧倒するような敵と、全身全霊で闘ってみたい」

梁山泊が大きくなるのを待っている。

その童貫が董万を評して言うことには、

「董万は、負ける戦はせぬ。

 しかし、勝つことはできぬ」


両刃の剣である流花寨。

その守備を確実にするために、

汴口にある官軍の造船所を襲う計画を立てる。


実行は、孔明。移動に童猛の水軍を。

無謀な計画に思われたが、孔明は実行。

火をつけることに成功するが、

退却する際、兵を助けようと自らが逃げ遅れ、

炎につつまれた孔明は、退却の合図。

やむなく反転する童猛。一瞬の差で、人は死ぬ。


孔明の犠牲のうえに百名のうち八十二名が生還。

毛頭星孔明の見事な死に、花栄が頬を濡らす。


とこんな感じ。

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